好きとごめんのその先に
「今日は誠斗さんの食べたいものを作って待ってるよ。何がいい?」
「ん?あ、あぁ…」
…この1年、今日という日がくるまで、何度不安になっただろうか。
「…いらないよ、夕飯は」
「え、どうして?だって今日は…」
「うん。だけど俺を待たなくていい」
「……?」
不安になる度、夕梨亜の笑顔を見て安心してきた。
でも安心する度、夕梨亜の笑顔でまた不安になり。
幾度となく不安になって、考えて、…やっと決心できた。
「あの子の所に行ってこい」