好きとごめんのその先に


…だけどわたしの期待とは裏腹に、いくら待っても、奏多の姿を見ることはなかった。



卒業生はもう全員出てしまったのか、今度出てくるのは在校生ばかり。



…見つけることができなかっただけだろうか。



それとも……






「あの。あなた夕梨亜さんですか」


「…?」



後ろから名前を呼ばれ、振り向く。



「あ…あなた…」


「高山ミユです」
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