好きとごめんのその先に


高校生のとき、初めて彼に告白した。



玉砕するのを覚悟で、でもいてもたってもいられなくって、勇気を出して言ってみた。



そしたら誠斗くんは、優しく笑ってわたしを受け入れてくれた。



本当に、本当に、嬉しかった。



まるで、夢みたいで。




…実際、あれは夢だった。



わたしを抱きながら他の人を想う彼。



それを分かっていても離したくないと縋っていたわたし。



結局、いつも残るのは虚無感。



それを卑怯な行動で他人にぶつけて傷つけてしまったりもした。



彼への愛の分、わたしは嫌な女になっていくばかりだった。




…そして結局、彼はわたしの元から離れていってしまった。
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