好きとごめんのその先に
「…子会社をまとめるって、どういうことか分かるか、夕梨亜?」
「え?」
「事実上、なくなる会社があるということだ」
辛辣な表情で静かに言葉を紡いだパパ。
「もちろん、パパの会社を中心に統一してもらえれば幸いだが、…その逆なると、辛いものがある」
「……」
大きくなるか、潰れるか、二択ってこと…?
そんな勝手な話があるの…?
「夕梨亜」
忠見さんがわたしの名前を呼ぶ。
「大丈夫。夕梨亜が俺の元に来てくれればそんなことにはならないから、安心して」
何それ。
ちっとも大丈夫じゃないよ…