好きとごめんのその先に

「奏多って、あの幼なじみの男の子？」



横から、忠見さんが口を挟んできた。



「？そうだけど…」



中学の頃もよくうちに遊びに来ていたから、奏多のことは忠見さんも知っている。



わたしの勉強の邪魔をするから厄介だ、って、忠見さんはいつも言っていたっけ。



…わたしは邪魔だなんて思ったことはないけど。





「あの子と付き合っているのか」


「うん」


「……」



わたしが頷くと、忠見さんは眉間にしわを寄せた。





「…どうしていつもアイツなんだ」



微かな声が聞こえてきた。



なぜか悔しそうな顔で、歯を噛み締めている。




…なに？


奏多がどうしたっていうの…？