好きとごめんのその先に
嫌だ
「…っ一体どういうつもり!!!??」
彼らが帰ってすぐ、パパに噛み付いた。
「何なのあれ、意味分かんないよ!!!」
「……すまない…夕梨亜」
わたしから目をそらし、しゅんと首を垂れるパパ。
「勝手に決めたことは本当に申し訳ないと思っているよ。奏多くんという存在があることももちろん分かっている」
「じゃあ何で…っ」
「…だけど、これが最善だと思うんだ」
「は…!?」
「パパの仕事がなくなれば、夕梨亜自身の生活だって今のようにはいかなくなるんだよ」
「じゃあわたし、バイトでも何でもするよ」
「学校はバイト禁止だろう」
「…そう…だけど…」
…だからって、どうしてわたしが忠見さんと結婚しなければいけないの。
「じゃあわたし卒業したら一人暮らしする」
「援助もなしにできるはずがない。
夕梨亜はまだ未成年の子供なんだ、一人では何もできないよ」
「……」
パパは絶対にわたしの味方だって、思っていたのに。
奏多とのことを認めてくれたの、すごく嬉しかったのに……どうして…?