好きとごめんのその先に
苦痛の夜
次の日、学校から帰ると、忠見さんは本当に家に来ていた。
「おかえり、夕梨亜」
にっこり笑顔を貼り付けて、わざわざわたしを出迎えてくれる。
…どうしてわたしの部屋から出てくるのか。
せめてリビングでいてよ。
「安心して。何も触ったりはしていない」
「はあ…」
まぁ…元はこの部屋に家庭教師に来てくれていたんだし、今更別にいいんだけどさ…
「相変わらず綺麗な部屋で落ち着くよ」
いや、落ち着かないでよ。
…なんなの一体。
なんだか、今のこの人といるとどっと疲れる。