好きとごめんのその先に
「おはよう、夕梨亜」
「おはよう」
既に起きていたパパは、ちょうど朝食を食べようとしているところだった。
わたしの分が用意された席に座り、パパと向き合う。
隣の席にもう1人分の朝食があることに、心の中で深いため息。
「ねぇパパ。…今度から忠見さんが来る日、わたしはリビングで寝ちゃだめ?」
「え?どうしてだ?」
わたしの突然の言葉に、パパは目を見張る。
「昨日何か嫌なことをされたのか?」
「……あ…えっと…」
嫌なこと…
頷きたいのに、頷けない。
「…なんだかあまり落ち着かなくて…」
誤魔化さないといけないって、無意識に思ってしまう。
…嫌だって、言いたいのに。