Re:alism
「…服なら自分で着られますよ?」


「やっ…そうじゃなくって…」



「祝詞さん顔真っ赤ー」



あなたのお陰で…。



「俺カッコ悪…」


そう言って自分の頭を掻きむしった



「そんなことないですよ」



つい口が滑ったと思った


だって、その口がすぐに塞がれたから



「…じゃ、俺のことどう思う?」



すぐ目の前の、同じ高さで見つめる綺麗な瞳


真っ直ぐで、まるで私の心の奥まで見ているかの様な…。



「どう…って…、す…」


「す?」



「…す…き…?」


「俺もっ」



再び重なった唇



「祝詞さ…~~~っ///」


「形勢逆転♪」



余裕の笑みを溢す彼に


「…ヤバい…」



どんどんハマっていく自分がいた



────向かいの通りに数人歩いているくらいの少ない人通り


が、助かったと思った


…だって、さっきの行動って…


どう見ても滅多にお目にかかれない程の超バカップル。



私も見たことないっての


今更恥ずかしくなってきて、顔が熱くなった



「…そういえば、私ウエディングドレスより良いなーって思ってたのがあるんです」


「そうなン?えっ何なに?」



斜め上から顔を覗くように私を見る



…だから近いって…//


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