Re:alism
───で、これは…その返事、だろうか…?


「────…でも今時、迷惑メールとかって機械だよね?別に1件くらい送ったからってなっ…な何も返事とか来るわけなぃ…し…」


自分に言い聞かせる言葉とは裏腹に、心臓の高鳴りが治まることはない。



「…また今回も何かの宣伝だよ…きっと…きっ───絶対に…」



そして、思い切ってボタンを押す。



─────ピッ



そこに書かれていたのは


『いいよ。』


あり得ない言葉だった。



────“いいよ”



…何が?


「…え…あれ?私…告った相手が迷惑メールを送りつけてくる奴で、私は先輩…に送ったつもりだったけど違って返事がきて…」


これは混乱する他ない。



「で…───いいよ…って…───えぇえっ?!!」


やっと状況を理解した。


───私が迷惑メールに関わっている誰かに告白して、その誰かの返事は


“いいよ”



「…ハァ…───面倒な事になってきた…。どうしよ────…」


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