Re:alism
そのメールを見ていると、いくつか改行がされていて下にもまだ文章があるのに気付いた。



“いいよ。







ところで、あんた女だよね?
送信先を間違えたのは分かるけど…文章普通すぎてウケる。
ある意味間違えてよかったんじゃん?
こんなン送られたら相手が…(笑)”



…は…


「何…こいつ…っ」



ウザ…

本っ気でウザい…!!



「…てか間違いを知っててこんな…っ───ヤな奴っ!!」



───でもやっぱり、内容普通だったみたい…。



「…まぁ…自覚してるけど。」


自分でもそう思ったから、“普通”に対して特にどうとは思わなかった。



ただ─────



こんな失礼な奴、初めてだ。


顔も何も知らない…でも、性格が悪いということは確か。



いつもならネガティブに、悲しみに浸るだけの私。


でも今回は、怒りの方が私の感情を先立った。



「…てか“こんなン”って…人がどんな気持ちで打ったと思ってんだよ…っ」



私は感情を抑えられず、気付いたときには返信メールを送信した後だった。



相手の策略に填まったとも知らずに────

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