Re:alism
授業中もずっと、頭の中に既存していた。



────別に、私は是認したわけじゃないから行かなくてもいいよね…。


メールを切ったのはあっちだし─────


それに、“会おうよ”って冗談言っただけで実際来ないかもだし…


「────よしっ」


私は、行かないことにした。


それなりに迷惑メールが増えたりしても困るけど、本当に会って何かされたらもっと困る。



堅い決意を胸に、一日が過ぎようとしていた────



────そして部活


「…あと30分かぁ…長いなぁー。」


「まぁね。今日は早く帰ろっと♪」


外はもう暗く、寒さもここの市民にとっては極限に近い。



「あっソッチだ。」


万里が叫んだ。


「えっ」


私は万里の視線の先を見たが、いたのは他の先輩だった。



「…違うじゃん。」


「あははっ引っ掛かった───♪」



そういえば、先輩は今日サボりでさっさと帰ったんだっけ。



「…本当に好きなんだねー?」


万里がニヤニヤしながら、話しかけてきた。



「…。」


否定はしない。


だって、本当のことだから。



「今日絶対だよっ、メール。相手の顔色ばっか気にしてたら何にも出来ないんだからね!」



「─────…」



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