Re:alism
これから何をされるのか


───大体想像はつくけど…



…まぁカッコいいから別に─────


いやいや、良くないだろ。



──でも、これがいわゆる“出会い系”ってやつなのかな?


…本当ヤバいことになったな────;;;



────そして着いたのは、ある会社の前だった。


「…へ?」



ここは、商店街に向かう途中いつも前を通るので、一応知ってる会社だ。



「ちょっと忘れ物しちゃって。まぁ入ってよ」


「は…はぁ…。」


何だ…忘れ物か


てか良かった…。



───誰も居ない暗い屋内


静かな通路に響くのは、私のローファーの音だけ。


「ここ俺が働いてる課。」


ある一室の前に来て、中に誘導された。


私は入る前に、扉に“情報広告課”という表札が掛かっているのを見た。



キィ…


「失礼しま──す…」


その扉の向こうには、何台かのデスクにズラッとパソコンが並び、いかにも事務的なイメージを思わせた。



男の人はあるデスクの前に腰を下ろし、引き出しからファイルを取り出し何かを探していた。


その間に、私は辺りを見渡す。



“情報広告課”


ふーん


ここから、いつも私に迷惑メールを送り付けてくるのかぁ…。


知ってる会社なだけに、ショックが大きい。

てかこんな近くから送られてたのか!!



「あった!」


目的の物が見つかったらしく、こちらに笑顔で手に持っている書類をヒラヒラさせている。


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