Re:alism
再び顔が近付く


私は身構えた


「…記憶にないなら、新しく身体に残してやるよ」



耳元で囁かれた言葉に身震いした


…こいつ祝詞さんよりエロい…てかヤバい!!



伸びてきた手────


私は恐怖のあまり目を瞑った



────ガッ


…と、小さな物音に目を開いた


そこには、栃村の伸ばした腕を掴む祝詞さんの姿があった



「祝詞さ…っ」


何で…祝詞さんがここに?!



「君だれ?」


腕を掴んだまま栃村に笑顔で問う祝詞さん



「は?…あんたこそ誰だよ」


明らか不機嫌そうな表情で問い返す栃村



「美の彼氏だけど」


「はぁ?何言ってんのオッサン」


腕を振り払った


「オッサンて…そんな老けてねぇよ!!」



本気にしないで祝詞さん…;;;


「おいチ美!こいつ誰なんだよっ」


「えっ…の…祝詞さん…」


「名前なんて聞いてねぇ!お前の彼氏って本当なのかって言ってんだよ!!」



完全に怒った栃村が、私の腕を再び掴んだ


「痛…っ」


「おいガキ」



…え?


「は?」


「手ぇ離せや。美が痛がってンだろクソガキ」


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