Re:alism
でも1つ不思議に思ったのは────


先輩を前にしても、いつもの緊張はあまりなかった


緊張と言うか…ドキドキ?



きっと祝詞さんが原因なんだろうな───…



「…てか、今日は早南先輩見なかったけど…(ホッ)」



───放課後になり、部活の時間



珍しく万里が真面目に取り組んでいる


こういう場合は何かを忘れたくて集中してるってことが多い



「どしたの?何かやる気満々で」


「別にっ…ちょっと色々あったの!」



眉間にシワを寄せて背中を向けてしまった



「…彼氏と喧嘩?」



ビクッ



図星らしく、肩で大きく反応したが黙ったままだった


「…そえば今日は早南先輩見なかったんだ。いつもなら曽野先輩の隣にベッタリなのに(見たくないけど)」



「…あぁ、朋恵先輩なら今日風邪で休みらしいよ。」


万里が振り返った


「何ー?朋恵先輩いなかったからソッチとラブラブしてたってのー?」


「してないっ廊下で少し話しただけだよ!誕生日おめでとって言ってくれて…」



「よかったじゃん♪まぁ朋恵先輩がいたら目も合わせづらいもんね」



…あれ?そういえば…


「…私曽野先輩に誕生日のこと言ってない…けど何で知ってたんだろ?」


「それは…意味不だね」


「私が教えたんだよ」



後ろから笑顔で来たのは万里と同じクラスの奈子ちゃんだった


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