Re:alism
…ハッ


そういえばお兄ちゃんも今21歳…ということは


祝詞さんとタメ…?!



家の場所的に小・中学校…下手したら高校も同じということになる


「何でこいつなの?」


「ちょっと色々あ…てか何でもいいでしょ…っ」



カーディガンのボタンを掛け直そうとした


「…へぇー」


2つ目くらいで、その手を止められた


そして再び目の前に立ち、両手で制服を脱がされた



「止めてっ…」


「あいつともしたんだろ?こーゆーの」



下着の中に手が入ってくる


「い…やっ…」



その夜───私の17の誕生日に



実の兄に犯された



───祝詞さんとは正反対で、私の意思を無視した乱暴で激しい動き


それが止まったのは全てが終了した時だった



「うっ…痛ぃ…」


ベッドの下に放り出された衣類


泣き伏せる私



無理矢理に入れられた部分がとても痛かった


…それより心が痛かった



…栃村の時もこんな感じだったのかなぁ…?


ただ、今回は私の記憶に深く刻み込まれてしまった



「中には出してないから大丈夫だって」



…まさかお兄ちゃんが…こんな人だったなんて────



「…っ」


「あっ…おいっ!」



私は震える手で制服を着直し、部屋を飛び出した



そして家を出てひたすら走った


「…さんっ…祝詞さんっ…」



頭の中は祝詞さんでいっぱいだった


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