愛手紙を




少し経ってから、男の人が来た。



それがお母さんの彼氏。


そして、うちのお父さんになる人だった。






見た目はおっさん。
太ってて、めがねかけてて。
でも優しそうな男の人だった。



「君が優姫ちゃんだね?
 はじめまして。
 優姫ちゃんのお父さんになる広奇です。
 優姫ちゃん、よろしくね。」





「・・・。
 よろしくお願いします。」





このおっさん・・・。
なんかたくらんでそう・・・。




「優姫?顔色悪いわよ?」



「お母さん、吐き気してきたから家に居ていい?」



「いいけど、一人で大丈夫?」



「大丈夫だよ。
 二人で楽しんできて!」




あのおっさんから離れたかった・・・。
だから嘘をついてしまった。



ごめんね、
お母さん。
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