隣の浬世也くん〜その時彼は何を思ったか〜
「浬世也…それって…」
「え…?」
菜々子の困惑を含んだ声が聞こえて俺はやっと我に返った
菜々子が何か言いたげに俺をジッと見つめてくる
「え、あれ?ええっと…」
ちょっと待て、そんな瞳で俺を見つめるな
自分自身も今気づいた感情
どう答えていいかわからない
だってまじーよ
菜々子はマズい
血が半分繋がってんだ
どんなに贔屓目にみてもマズイことに変わりはない
「浬世也あんた…」
「いや違うって、これは一般論を言っただけで」
「いいよ隠さなくて…私だって浬世也とだてに一年を共にしてないよ…
ごめんね気づいてあげられなくて…」
いつもの菜々子と違って鋭い突っ込みにドキリとする
菜々子…
もしかして本当に気づいて…