秒殺☆KILLER
「あの人、結構せっかちだから!」

「関係ないけど、嫉妬ぶかいよっ!」



せっかちの上、嫉妬ぶかいんですか!?
そ、そう言う事は最初に言ってほしかったです!



「い、行ってきます!!!」

「「いってらっしゃーい!」」

私は屋上のドアを勢い良く開け、生徒会室へと急いで向かった。
え、で、でも生徒会室ってどこっ!?



バタンッ



「ね、ねぇ生徒会室ってどこっ!?」

「「ぇえっ!?」」


 * * * 


走って走って、学校を走り回った挙げ句。
やっと、生徒会室と書かれたドアの目の前に着いた。

見るからに静かで神聖な場所っぽい。

き、緊張してきたぁ〜・・・



コ、コンコンッ



『・・・入ってー』

桜君の・・・ぃ、いや、桜先輩の声だ。





ガチャ・・・





「し、失礼します・・・っ」

ゆっくりと生徒会室にお邪魔すると、さっそく目に入って来たのは桜先輩だった。
先輩は、『生徒会長』と書かれた置物が置かれた大きな机の目の前に座っている。

「おー、やっと来たね飛我」

「ど、どうも・・・」

どうしよう・・・あまりの緊張で先輩の顔を見れない。
とりあえず私は本題に入った。

「な、なにか私に御用があったとか・・・」

「そーなんだ、まぁ座りなよ」

「はい・・・」

私は黒い革のソファーに座った。
す、すっごい高そう。

「テストどうだった?」

「ば、バッチリでした!!」



なーんちゃって。
本当は、桜先輩が頭から離れなくてほとんど白紙でした。



「(なんて言えるわけないじゃん!!)」



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