秒殺☆KILLER
「バッチリ?凄いね、昨日頑張って勉強しておいたお陰だね!」





ドキッ





桜・・・先輩の、微笑み。

「そ、そうですね・・・///」

あまりの急な表情に驚かされた私は、長い髪で顔を隠した。
・・・試しに頬を触ってみる。



「(あ、熱い・・・)」



顔、真っ赤になってます。

すると桜先輩は私に書類を渡した。

「あ、そういや飛我ー。この書類、体育の阿部先生に渡しておいてくれる?」

「は、はいっ」

ドキドキしすぎて受け取る手すら震えてしまった。
ば、バレてない・・・?

「今日中によろしく♪」

よかった。
ば、バレてない。

「ゎ、分かりました、『桜先輩』!」





ピクッ





「ぇ、えっと用ってそれだけですか?」

「・・・『先輩』?」

「はい?」

なんだか、急に空気が変わった気がした。
桜先輩は片手でペンを回しながら私に聞いてきた。

「ねぇ飛我」

「な、なんでしょう・・・?」

「俺の名前、なんていったっけ?」

「・・・は?」

「俺の名前」



い、一体・・・?



「つ、栗花落・・・桜・・・?」

「正解、俺は桜」

・・・?

全く話しの意味が分かりません。
一体、桜先輩は私に何が言いたいんでしょうか?

「桜先輩?」

「はいそこッ!!」



ビクッ



「俺を呼ぶ時は『先輩』なんていらないの!」

< 14 / 59 >

この作品をシェア

pagetop