秒殺☆KILLER



「気持ち悪ぃ・・・」



「っ・・・」

そ、そろそろストップした方が良いんじゃない私?

この技だってやり続けたら、桜君、失明しちゃうかもしれないし。
第一、私のスタミナが保たない。

でも、さっき容赦はしないって・・・



い、いや万が一。



桜君が失明でもしたら私っ―――――!!

そう来たら善は急げだ!
私は左腕の方のシャツを捲った。

「戻って!『コウ』っ!!」



シュウッ―――――。



コウは私の腕に小さな入れ墨として戻っていく。
昔はコウが戻る度に腕が痛んだけど、今はそうでもない。

「な・・・?(つ、燕が消えていく・・・?)」





「桜君っ!!目、大丈夫ですかっ!?」





「(え)」

「ごめんなさいっ!さ、桜君が容赦しないっていうから私・・・っ!!」



どうしようどうしよう、本当にどうしようっ!!



私は桜君の頬を両手で触れる。
そして両目をのぞきこんだ。

「・・・よ、よかったぁ。まだ完璧に『コウ』が入った訳じゃないみたい・・・」

「こ、『コウ』って?」

「あ、わ、私のペットみたいなものなんですけど・・・」

慌てて私は両腕のシャツを捲る。

「左は『コウ』、右は『イン』。二つ合わせると、『光陰』って読めるんです」



でも、とにかく良かったぁ〜・・・!(涙)



「あの、さぁ・・・」

「はい?」





「て、敵を助けてどうすんのよ飛我・・・?」





「・・・え」

そ。



そういえばそうだったぁー!!!(泣)




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