秒殺☆KILLER
「・・・あれ?」

しばらくすると飛我は部屋を見回り始めた。

「?」

「えっ・・・あれ?うそ・・・」

何かを探してる?
だんだん飛我の落ち着きがなくなってきた。

なんでか、焦っている。

「どうしようっ・・・どこいったんだろう」

「どうしたの?」

俺はふいに聞いてみた。

「は、母の形見がないんです・・・っ」

「形見?」

「髪飾り、椿が付いてる髪飾り・・・」

飛我は髪をかきあげたり、指を噛んだりしていた。
そうとう慌ててる。



『母の形見』



凄い、大事にしてるものなんだろうな。

「今日、付けようと思ってどっかに置いちゃったとかはないの?」

「いえ、今日は朝しか手に取ってません。いつもはそこの棚の中に入れてるのに・・・」

そういうと飛我はベッドの上に座り込んで考え込んだ。
眉間にしわをよせてる。

「どうしよう、見つかんない・・・っ」

飛我は今にも泣きそうだ。

「・・・飛我」

「え・・・?」



パシッ



「むぐ!?」

俺は飛我のほっぺを両手で挟んだ。

「落ち着け飛我、笑って!泣くんじゃなくて笑えっ!!」

急に変な事を言い出した俺に呆気に取られてる。
そんな飛我が凄く可愛くて。





「笑わないと、キスしちゃうぞっ!?」





「え・・・ぇええっ!?!?///」


 〜燕〜 


き、キスっ・・・!?
え、は、何ですか!?

驚いている私を無視して、桜君はどんどん私に近づいてきていた。
唇が近づくにつれ、私の鼓動が激しくなる。

「(う・・・うそ・・・っ!///)」


< 54 / 59 >

この作品をシェア

pagetop