豹変上司に初恋中。
ーー
部屋は、めちゃくちゃ広い。
しかも、かなり高い位置。
……さすがに最上階、とまではいかなかったけど。
家賃いくらなんだろう。……と、考えてゾッとする。
昴さんをフカフカそうなベッドに眠らせて、私達は一旦寝室を出た。
ーー
「さて、と。まずはお礼ね。ありがとう」
佳代さんに突然お礼を言われて、私は首をふる。
「いえ、役に立てて嬉しいですし」
「……そう。じゃあ、ついでにお願いしても良いかしら?」
「はい?」
何を? と首を傾げた時、カサ、と何かの袋を渡される。
林檎とか色々入ってるコンビニ袋。
「………ん?」
「私、仕事を抜けてきたの。つまり料亭は、女将不在。女将不在なんて、駄目でしょう?」
「え、いや…」
「間に合わせだけど、下着も準備済みだから。よろしくね」