豹変上司に初恋中。
そんな言葉と共に、佳代さんは私に背を向ける。
つまり、……看病?
2人きりで?
……。
って!
「ちょ、ちょっと待ってください、佳代さんさっきまで私に近付くなって……!」
「ええ、今日まで大嫌いだったもの。貴女のこと。……でも、違うから」
「え?」
「……私、貴女のことは嫌いじゃないわ」
「……!」
「ただし、昴さんの風邪悪化させたら大嫌いになるから」
大きく目を見開いた私にきっぱりと言い残して、佳代さんは出て行った。
反して私は突然の急展開に、暫く呆然と立ち尽くすのだったーー…