豹変上司に初恋中。
「どうした?」
そう言って私に尋ねる昴さんの表情はどこか優しくて。
「元気、ないなぁ、と思っただけです」
「……そう見えるか?」
「はい」
「鋭いな、呉羽」
クス、と笑いながら、私の頭を今度は優しく撫でてくれた。
その後、真剣な表情をして。
「――明日、話したいことがある」
「え」
その言葉に、少し驚いた。
昴さんの顔は明日話す事が、良い事とも、悪い事とも、どちらとも取れない表情。
それに緊張してしまって。
「……はい」
私は小さくうなずいた。
――