豹変上司に初恋中。

「ああ、あれか」

昴さんはそう頷きながら、クスクス笑う。

その後、宥めるように私の頭を撫でてくれた。


「別に良い。可愛かったから」

「か……！？」


え！？　今、昴さんが言った！？

びっくりして、昴さんを見上げる。

その瞬間、唇に温かい感触がした。


「……？」


キスをされてる。

認識するまでには少し時間がかかって。


気付いたとき、同時に息苦しさを感じて少し口を開けた。

「……んっ」

すぐに舌が口内に侵入してきて絡まる。今までに感じた事のない、初めての甘い感覚。


昴さんのシャツを握りしめると、ゆっくりと顔が離された。

突然訪れた言いようのない幸福感に、私はぼんやりと昴さんを見つめる。