豹変上司に初恋中。


「原稿完成したんだね」

「はい。ありがとうございました」


私が頭を下げると、編集長は口元でやんわりと微笑んだ。


私はまだ仕事が「出来る」とは言えないから、いつも迷惑をかけてる。


「お疲れ様。そういえば、君が言ってた企画、許可降りたから」


「え、もうですか!」


企画、というのは私が提出したプロデュース計画の事。

色んな種の変わりたい願望を読者から集めて、一人選出して一ヶ月プロデュースを試みる、というものだったんだけど……


「うん、連載にするのも悪くないって。女の人も参考に出来そうだし」



「あ、ありがとうございます!」

「うん、じゃあそっちの準備もお願いね。僕も手伝うから」


「はい!」


元気よく返事をした私にクス、と笑って編集長は席に戻っていった。




< 3 / 194 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop