豹変上司に初恋中。
――
「……よし、ちょっと休憩するか」
話を聞きながらパソコンをいじって、記事にしていく。
丁度2時間ほど経った時、女将さんが他の接待に向かい、私たちは少し休憩することにした。
「あ、ちょっと私外の空気吸ってきます」
「おー」
のんびりとした声が返ってくる。当の本人はごろりと畳の上に寝そべっていた。
私は軽く伸びをしながら、庭に出てみる。
「……ホントに綺麗だなぁ」
日本の情緒を捉えてる、というか。落ち着く……。
縁側に座ってぼんやりしていると、私の周りにふと影が落ちた。
「? ……あ」
見上げると、女将さんが私を見下ろしている。
「どうですか、うちの庭」
そういえば、初めて私自信に声をかけられた。一瞬驚いてしまって、反応が遅れる。