桜龍




――パシッ



『!!…………』



だけど、あたしはそれを片手で受けとめ、逆に胸ぐらを掴んだ。



「言え。お前等、誰かに桜龍と狼牙を怪我さすように言われたんだろ??
誰だ。誰に言われたんだ」



元炎牙の総長の、名前さえわかれば……いや、何か手がかりでもいい。



あともうちょっとで、侑稀との約束に、手が届きそうなんだよ!!




「っ……!!」



しまった。


侑稀を思うあまり、キツく胸ぐらを掴みすぎてしまった。





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