桜龍
「あぁ」
その問いに答えたのは、後ろにいた男の方だった。
……全国No.1の族で、滅多に姿を現さない桜龍が、なぜここに??
「炎尾総長!!
出てこい……」
俺たちのことはお構いなしで、前にいた女は炎尾総長を呼び出した。
あれが……桜姫……なのか。
「お前か……
さっきは、あたしがいない間に、よくもやってくれたな」
………………
『はっ??』
「どういうことだ」
「あぁ……「うちの総長が不在の時に、何の前触れもなく、コイツ等にせめられたんだよ」」
さっきの男が、桜姫を遮った。
「……と、言うことだ。今日、戦争するとは、一切聞いていなかったんだか??」
口調はゆったりしているが、コイツ……絶対に怒ってる。