桜龍
「おい……楓、起きろ」
んん??
なんだ、優磨さんか。
てか、いつの間にチャイム鳴ったんだろう??
ま、あたしは寝てたから知ーらない(笑)
「なんだじゃねぇ!!行くぞ!!」
「え??」
優磨さんはそう言って、どもってるあたしを引っ張って、教室から連れ出した。
チラッと振り返ったときに、狼牙のメンツがこっちを見ていた気がするけど、見なかったことにしよう。うん。
てか……
「どこ行くんだよー!!」
マジで優磨さん、どこに行く気!?
「おとなしく着いてこい」
優磨さんはそう言ったきり、何も言葉を発しなかったのでこれ以上のことはわからなかった。