びたーちょこれーと。
017 「やっぱ好きなんだよ!」
「やっぱ好きなんだよ!」
未琴ちゃんがバンと机を叩く。
「え?何が?」
「馬鹿、卯月だよ卯月!」
未琴ちゃんは一呼吸おいて、ハッキリ言った。
「やっぱ千咲は卯月が好きなんだよ!!」
「好……き、す…ハッ!!!」
目を見開いた。
時計は朝の7時を指していた。
「夢か……」
ジットリとかいていた汗を拭い、ベッドから起き上がる。
カーテンを開けると蒸し暑さ。
窓を開けると生温い風に蝉の声。
まだまだ夏だ。