びたーちょこれーと。
ダメだな、忘れようとしても忘れられない。
卒業と同時に捨てるつもりだったはずのこの気持ち。
でも、捨てるどころか
離れるにつれてますます気持ちは膨らむ。
もう、故意に消すことは不可能だ。
時の流れに任せよう。
いつかきっと無くなる。
そう決めた矢先だった。
「「じゃあねーっ」」
睦月、坂寄と別れて俺と椿本は右に曲がった。
「なぁ、卯月」
「なに?」
「お前さ、睦月好きだろ?」
椿本の突然の言葉に俺はびっくりしすぎて噴いた。
「図星かー」
椿本はニヤニヤしながら俺を見る。