びたーちょこれーと。






ダメだな、忘れようとしても忘れられない。



卒業と同時に捨てるつもりだったはずのこの気持ち。

でも、捨てるどころか
離れるにつれてますます気持ちは膨らむ。



もう、故意に消すことは不可能だ。


時の流れに任せよう。



いつかきっと無くなる。


そう決めた矢先だった。



「「じゃあねーっ」」

睦月、坂寄と別れて俺と椿本は右に曲がった。



「なぁ、卯月」

「なに?」

「お前さ、睦月好きだろ?」


椿本の突然の言葉に俺はびっくりしすぎて噴いた。



「図星かー」

椿本はニヤニヤしながら俺を見る。






< 207 / 304 >

この作品をシェア

pagetop