びたーちょこれーと。






「卯月、見てみてっ!」

睦月が妙にはしゃいでいて、近くに寄ると、ペンギンのぬいぐるみを取って俺に見せた。



「ペンちゃん♪」


睦月の笑顔にやられそうになった。


「ば、馬鹿にすんな!」

睦月からぬいぐるみを奪って睦月の頭をぬいぐるみで叩いた。


「てっ!ちぇ、可愛いのに~」



睦月は椿本や渡井とキャッキャしだし、俺は屋台から離れた。


(屋台が無人で良かった)



と、後ろを振り向くと、水無月が死んだ魚のような目でキャッキャしてる奴らを見ていた。



「千咲は可愛いよ?千咲は可愛い。
でもあの男共はなに?」






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