びたーちょこれーと。
「私一人で帰る!!!!!」
未琴ちゃんはポロポロ涙を零しながら走り去った。
「お、ちょっ…!!!」
反射的に椿本が後を追った。
私は未琴ちゃんを椿本に任せ、渡井の馬鹿から理由を聞いて見ることにした。
「しっかし渡井何したの?頬がめちゃくちゃ真っ赤じゃん」
正樹の言う通りで、渡井の頬は尋常じゃないくらい真っ赤に腫れていた。
「何したの」
未琴ちゃんが泣くこと自体珍しい。
相当何かしでかしたはずだ。
私は声色を低くして、渡井に詰め寄った。