びたーちょこれーと。
そんなこんなで5月の中旬。
「ねぇ、師走って千咲を好きらしいよーっ」
「え、私千咲が師走を好きって聞いたよ!」
こんな噂が学年中に広まっていた。
「うちもそう思うけどねー」
未琴ちゃんは頭の後ろで手を組んで言う。
「未琴ちゃんまで!!」
体育館で部活の準備中にその話になった。
「あそこまで女の子弄る奴なかなかいないんじゃない?」
「はぁーっ?!うちが弄りやすいだけでしょ!!」
「でもあまりにも弄り過ぎな気もするけどねー」
未琴ちゃんはネットを張るとさっさと向こうへ行ってしまった。