びたーちょこれーと。
(次は誰かなー)
なんて考えながら壁にもたれ掛かり、辺りをキョロキョロと見回した。
と、卯月がこっちを見ていた。
目が合わないように卯月を見ると、卯月は物凄く切なそうな目で見ていた。
(えっ…!?)
私以外こっちにめぼしいものなんかないし……。
慌てて台に戻ると、そこには師走が居た。
「何顔を真っ赤にしてんだよ」
「へっ?!」
気付いた途端、体温がギュギュッと上がった。
「…い、いやっ…」
私は慌ててボールを拾おうとして滑って転んだ。