びたーちょこれーと。
「いてて…」
「馬鹿じゃねーの?」
師走がうちの腕を掴んで引っ張り、うちを立たせた。
(うわっ…///)
なんか恥ずかしくて俯いていたら、師走は顔を近付けてきた。
「お前、熱あるんじゃねーの」
「っ……」
師走の瞳に吸い込まれそう…。
今、うちは師走の顔しか見えない。
「おい、どうした?」
師走の声しか聴こえない。
フッと力が抜けてラケットを落として、我に返った。
「あっ、だ、大丈夫っ…!」