びたーちょこれーと。






師走とは話さないまま一日が過ぎ、あっという間に放課後になった。



今日は部活が筋トレだったから早く終わって帰路に着いた。



足元には茶色で乾燥した木の葉が沢山落ちていて、踏む度バリバリと音がする。



空の色も薄くなって…と見上げたら、逆さまに長月の顔が映った。



「ふぇっ!」


ビックリしすぎて後ろにバランスを崩し、長月にもたれ掛かった。



「なにビビってんだよっ!」


長月が笑いながらうちの背中を押す。


「だってぼんやりしてたから!」


うちは膨れっ面になって体勢を整える。






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