びたーちょこれーと。
伴奏者賞は去年と引き続き長月が取っていた。
合唱コンクールの帰り道に、長月と会った。
私と長月の家の方面はあまり人がいないし、卓球部では私と長月以外居ないくらいだった。
「長月おめでとう!」
「サンキュー♪♪」
長月は鼻高々と発音良く言った。
「やっぱ長月は凄いな!あれくらいうちもピアノ弾けるようになりたい」
木枯らしの吹く寒い静かな道に私の声が響いた。
「練習あるのみだよ★」
鼻歌混じりに横から言ってくる。
そんな長月を見て、なんだか心が温かくなった気がした。