びたーちょこれーと。
「師走は?」
笑顔で水無月は俺に聞いてきた。
「あぁ、別に」
素っ気なく答えちまった。
(あー、水無月にあたったって意味ないのにな)
「師走、なんかうちした?」
フンとしていた俺の顔を覗き込む。
「いや、別に…っ」
待て、俺を見つめるな…!
「水無月、先生が呼んでるぞ」
望夢が横から言ってきて、水無月は俺から目を離して行ってしまった。
「望夢、お前…」
「何??」
「水無月のこと……」
「嫌いだよ」
望夢は俺の後ろに回ってボソッと「の反対」と呟いて席に戻った。