びたーちょこれーと。
夏休みの部活(卓球部)の間は常に睦月の事が頭の片隅にあった。
夏休み前はたくさん話したな。
アニメの話。
友達の話。
部活の話。
先生の話。
もしかしたら友達と同じくらい睦月と話したかもしれない。
話してると正直楽しいし、もっとあいつの話を聞いていたくなる。
その分、あいつが他の男子と話してると少しつまらなく感じたり。
「あっ」
ラケットにボールが当たらず床に落ちた。
「卯月珍しいな、空振りなんて」
相手をしていた師走が笑いながら床に転がっていたボールを一つ掴んだ。
「なんだよ、恋患いか?w」
図星。
でも動じない。
「んなわけねーよ」
そして、師走の打ったサーブを空ぶった。