もう一度だけ。


- 次の日 -



【体育祭実行委員の人は放課後、体育館に集まってください
もう一度連絡します体育祭実行委員の人は・・・・】

「やだよ~っだ♪」

聞こえるわけもないけど放送に向かってそう返事をし、いつの間にか習慣になっていたあのアホ5人組とのお昼に向かった




「佐伯!
放課後に逃がさねぇから!!」


陸がそう叫んでいたけど聞こえないフリをして教室を出た




ギィッ


相変わらず錆びれた音がする屋上の扉を開けると10月だというのにもうとっくに冬が訪れたような風が容赦なく吹き付けた



「寒ッッ」

一応持ってきていたマフラーを巻きつけ、震える手でお弁当を持ち5人の姿を探した

5人は風の当たらないところに陣取って話していた




「ん・・・何話してんの?」

「あぁ・・・佐伯、佐伯って下の名前なに~?」

「・・・」

「教えてよー」

「何でもよくね?」

「だってせっかく親友なんだから名前で呼び合いたいじゃん?」

・・・

「友達には妥協したけど親友になった記憶はない」

「いいじゃんいいじゃん♪」

「よくねーよ」





「「「「別に~♪」」」」


5人は絶対になにかたくらんでいるような顔で言い切った


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