もう一度だけ。


- 優舞side -




「龍舞の下っ端が捕まった!」



護が陸たちに伝えた





陸が俺に伝えようと携帯を開いたが護がソレを止めた






――俺は呼ばなくても行くけど?






そう思いながら護たちが出て行ったドアをちょっと見つめた







ガタンッ

俺が席を立つとクラスのみんなが注目した






「佐伯君?授業中ですよ」





国語教師が護達は引き止めなかったくせに俺のことは引き止めようとした




「先生、俺は引き止めるんですね?」


「そ・・・そんなことないわ」


あからさまに慌てる国語教師


「だって事実そうでしょ?護たちを引き止めなかったのはダレ?」


「それは・・・」



「すみません腹痛のため早退させてもらいます」



俺は見え透いた嘘をいい教室を出た




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