もう一度だけ。


“バカ野郎”


俺はそう思ったが何も言わずにその場を去った



後ろでそいつ等が喚いている様な気もしなくもなかったが完全にシカトして家に帰った








俺の家は家ってよりホテル・・・


ちょっと事情があって小さい頃からずっと躰で稼いだ金を使ってココで暮らしてる




俺には両親も親戚もいなくて13歳のときまで孤児院で暮らしていたがなんだかそこが窮屈になって抜け出した

まぁ他にも理由はあったわけだけど




それから街をぶらぶらして
ちょっとかまってやったら金をくれた三十路野郎


孤児院にいるときはお金は大切に使いなさいって言われ続けてきた
でも社会に出て人はお金を自分の欲の為にしか使わねぇんだって知った




それから色々あった。まぁ挙句がコレだけど




・・・・・・・俺は誰にも言ってないけど本当は女なんだ


一応ある胸とかはさらしで隠してるけど実際かなりモテる女なんだ
街に出てきたときもコレでもかってくらい男がよってきた


でも素直にホイホイ着いていって抱かれるだけ抱かれたらハイさようなら
金はコレだけあげるからね~


みたいな世界に飽き飽きしたんだ


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