もう一度だけ。
「そうだー♪
私昨日イケメンに助けてもらったんだー」
亜希奈が思い出したように語った
「イケメン!?
なにジェイズ系!?」
食いつくのはもちろん澄華
男はつまらなそうに眺めている
「うんジェイズ系!!」
「で?なんで助けてもらうようなことになったの?」
「多分襲われかけてーそれで助けてもらった」
「いーなーあこがれるよ」
夢見るように遠くを見つめる澄華に対し亜希奈は冷静に言った
「いや、怖かったから」
真顔でいうものだから説得力があったのだろう
澄華が黙り込んだ
「亜希奈!危ないから今日から家まで送ってく!」
そう宣言したのは隼人
亜希奈と澄華がイケメンの話をしてる間最も不機嫌だった人物でもある
「いいよ。大丈夫」
「よくねぇよ!また同じ目にあったらどうすんだよ!」
必死に弁論する隼人に亜希奈は可愛らしく頬を膨らませながら反論しはじめた
傍から見たらただの痴話喧嘩なんだけどね