僕らが今いる今日は
ゴール直前で右手に重みを感じ、視線を移すと右手にはアラーム音を鳴り響かせている携帯電話・・・
重いまぶたを開けると、見慣れた部屋の天井、顔を右に振ると締め切っているカーテンと握り締められた携帯電話・・・
「・・・
何だよ、夢かよ。
どうせ、夢なら最後まで見させてくれよな」
もう一度まぶたを閉じるが、期待していたインターハイのトラックに戻ることはできなかった。
体を起こし、カーテンを開けて思い切り背伸びをする。
今日も走りたくて体がウズウズしていて、ふくらはぎを擦って高ぶりを落ち着かせてから洗面所へと行き顔を洗った。
「見てろよ。
8月には夢じゃなくて、現実になるからな!」
鏡に映った自分の顔に向かって呟く。
似たような夢を見ては呟くことが、最近の朝の日課になっている。
周りのみんなにこのことを話すと「夢にまでレースかよ」って嫌そうな顔をするけど、夢でもレースできるなんて、俺にとってこんなに幸せなことはない。
「青春だねえ。
母ちゃん、めし!」
わざとらしく大きな音を立てて、階段を降りていった。
重いまぶたを開けると、見慣れた部屋の天井、顔を右に振ると締め切っているカーテンと握り締められた携帯電話・・・
「・・・
何だよ、夢かよ。
どうせ、夢なら最後まで見させてくれよな」
もう一度まぶたを閉じるが、期待していたインターハイのトラックに戻ることはできなかった。
体を起こし、カーテンを開けて思い切り背伸びをする。
今日も走りたくて体がウズウズしていて、ふくらはぎを擦って高ぶりを落ち着かせてから洗面所へと行き顔を洗った。
「見てろよ。
8月には夢じゃなくて、現実になるからな!」
鏡に映った自分の顔に向かって呟く。
似たような夢を見ては呟くことが、最近の朝の日課になっている。
周りのみんなにこのことを話すと「夢にまでレースかよ」って嫌そうな顔をするけど、夢でもレースできるなんて、俺にとってこんなに幸せなことはない。
「青春だねえ。
母ちゃん、めし!」
わざとらしく大きな音を立てて、階段を降りていった。