僕らが今いる今日は
平岡真思、美術部
「朝から随分と嬉しそうだな」
部室で弁当を食べていると、桐島が呆れたような顔をしてこちらに向かって話しかけてきた。
「分かるか?
いや、多軌屋の限定のほうじ茶シュークリームがめちゃくちゃ美味かったんだよ。
それもこれも」
「譲ってくれた女の子のおかげだろ。
もう、何回もひとり言で言っているから分かっているよ」
どうやら思わず口に出してしまっていたらしい。
それでも、そんなことなどどうでもいいと思えるくらいあのほうじ茶シュークリームの味が絶品で、思い出すだけで顔がにやけてしまう。
「お前がシュークリーム買いにいっているあいだ、俺が和美ちゃんやみんなを納得させる嘘つくの大変だったんだぞ」
和美ちゃんとは高崎和美先生のあだ名で、俺たち陸上部の顧問をしていて名前とは正反対の熱血漢溢れる男性教師だ。
ちなみに、現在31歳の未婚で「コンビニは24時間営業中ですが、僕は24時間彼女募集中です」という持ちネタでいつも職員室を笑顔にしている、自称『坂高のムードメーカー』だ。
「わりい、わりい」
桐島に軽く謝るとほぼ同時にクラスの奴からメールが来た。
まだ、昼休みが終わるような時間でもないし、次の授業が自主学習にでもなったのかなと思い携帯を開いていみる。
「げっ」
今日までが提出期限となっていた美術の授業の絵をすっかり書き忘れていて、どうやら美術の先生がかなりご立腹らしい・・・
急いで弁当を口の中に流し込み、慌てて部室を出て職員室へと向かった。
とりあえず、謝っておけば何とかなるだろう。
部室で弁当を食べていると、桐島が呆れたような顔をしてこちらに向かって話しかけてきた。
「分かるか?
いや、多軌屋の限定のほうじ茶シュークリームがめちゃくちゃ美味かったんだよ。
それもこれも」
「譲ってくれた女の子のおかげだろ。
もう、何回もひとり言で言っているから分かっているよ」
どうやら思わず口に出してしまっていたらしい。
それでも、そんなことなどどうでもいいと思えるくらいあのほうじ茶シュークリームの味が絶品で、思い出すだけで顔がにやけてしまう。
「お前がシュークリーム買いにいっているあいだ、俺が和美ちゃんやみんなを納得させる嘘つくの大変だったんだぞ」
和美ちゃんとは高崎和美先生のあだ名で、俺たち陸上部の顧問をしていて名前とは正反対の熱血漢溢れる男性教師だ。
ちなみに、現在31歳の未婚で「コンビニは24時間営業中ですが、僕は24時間彼女募集中です」という持ちネタでいつも職員室を笑顔にしている、自称『坂高のムードメーカー』だ。
「わりい、わりい」
桐島に軽く謝るとほぼ同時にクラスの奴からメールが来た。
まだ、昼休みが終わるような時間でもないし、次の授業が自主学習にでもなったのかなと思い携帯を開いていみる。
「げっ」
今日までが提出期限となっていた美術の授業の絵をすっかり書き忘れていて、どうやら美術の先生がかなりご立腹らしい・・・
急いで弁当を口の中に流し込み、慌てて部室を出て職員室へと向かった。
とりあえず、謝っておけば何とかなるだろう。