リミット・ラブ
感情はない?




「ほん、と?」
「なんで私が出雲に嘘つかなきゃいけないのさー!」
二人は意外そうな顔をして
こっちをじっと見ていた
「え、私そんなに隆太の事好きそうに見える?」
「「うん」」
「同時に答えなくても!」
「だって中3になっても榊と登校してくるだろ?大体の生徒はそれ見てカップルだ、って思ってるよ」
「僕も、そう、かと思って、た…」
「違う違う、私は」






私は






「………ほら、幼馴染ってさ、親も仲良いじゃん?だからなんか色々言われるんだよね」
「…どうし、たの?なんか、鈴ちゃん…」
出雲が言葉を続けようとしたときに隆太が話に入ってきた
「鈴はね、俺と噂されんの嫌なのさ」
「え、あ、隆太 美紅はどうしたの?」
「さっきメールきてトイレに駆け込んでいった。なんなんだあいつ」
「そかー」
「それで、榊、さっきのどうゆうこと?」
「え?あぁ、噂されすぎて嫌になるんだよ。俺も鈴も」
「ッ…そうゆうことだよー!」
「そう?木崎、ごめんな?」
「いいよいいよー」



そこまで話したら優一君は自分の席に戻っていき
出雲はそろそろチャイム鳴るからちょっとトイレ行って来るねと言って去っていった


「鈴、大丈夫か?」
「何が?全然平気。」
「話してもいいんじゃないのか」
「まだだよ、まだ早いよ」
「そっか、決めるのはお前だから いいよ」
「ありがと」



さっき
二人に好きじゃないのかって言われたときに少しどきっとした


だって、だって私は…。
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