華麗なる偽装結婚


部屋に彼女を強引に連れ込むと、バタン!とドアを閉める。


「きゃ……!」

そのまま阿美子をドアに押し付ける体勢で唇を塞ぐ。

「んん!!」

彼女の見開いた瞳が驚きの視線を俺に向けている。


また君は、どうしてこんな事をするのか、と俺を責めるつもりだろう。

これは偽装だからキスなど必要ないと。

それに対して自分はどう答えるつもりなのか。

いっそこう言えば納得するのか?
嘘なんかじゃない、君に惹かれている、と。





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